ふくおかさん家のうまかもん

Language

うまかもん

ブリ

西区小呂島沖で獲れる身が締まった「ブリ」を

姪浜の渡船場から市営渡船で北西に向かって約1時間、小高い山のような小さな島が見えてきます。これが福岡市最北端、西区の小呂島。玄界灘の沖合約40㎞、ちょうど壱岐の東側に位置し、周囲3.4㎞、面積0.43㎢、人口約170人ののんびりとした島です。島の主産業は漁業で、玄界灘を漁場に、ブリやヒラメ漁が盛んです。
そんな小呂島で代々漁師という島田乾生さんに玄界灘で獲れる魚が美味しい理由を伺いました。

小呂島では5~12月に巻き網漁という団体漁、2~4月にさし網漁などの個人漁が行われています。福岡市内で巻き網漁をしているのは小呂島だけで、これは2艘の大きな船で魚群を追い、魚がいるところに網をおろし、魚を網で覆って獲る漁法。主にアジやサバなど群れをなして泳ぐ魚を獲るのに用いられており、それを追ってくるブリなどの大型魚も網にかかるのだそうです。

ブリは巻き網漁のほか、定置網やさし網漁や釣りでも漁獲されていて、旬は2~3月の寒い時期。糸島半島の北側、玄界島と小呂島の間などで獲れます。「玄界灘は流れが速く、栄養豊富な対馬海流が流れ込むため、よく肥えた美味しい魚が育ちます。ブリのほか、ヒラメ、タイ、クエ、アンコウなど、海流に乗って多種多様な魚が回遊しにきます。小呂島周辺のブリはイワシやキビナゴなどの青魚を食べていて、イカを食べて育つブリに比べて脂の乗りがいいんです。特に2~3月頃、船釣りで釣られるブリは格別ですね」と島田さん。
脂が増えて美味しくなる冬は「寒ブリ」と呼ばれ、大きいものは全長1m、体重10㎏ほどになります。出世魚のブリは縁起物として福岡のお正月には欠かせない魚でもあり、「よか嫁ごぶり(よいお嫁さん)」にちなんで年末にお嫁さんの実家に立派なブリを贈る習わしもあります。

揚がった魚は生け簀で泳がせたり、処理して冷蔵保存したりして、2~3日ごとに漁協でまとめて市場に出荷されます。店に直送することも可能だとか。

また、小呂島ではブリの加工品「小呂島漁師のしまごはん」を作って販売しています。これは、新鮮な魚に醤油などの調味料とネギやゴマなどの薬味を混ぜた“漬け”のような島の漁師料理「こねくり」をもとに開発した魚のフレークで、基本のうまくち醤油をはじめ、柚子こしょう、梅しそなど、アツアツのご飯と一緒に食べると箸が止まらなくなります。このほかブリをニンニクやバジルと一緒にオリーブオイルに漬け込んだ「オロヒージョ」や辛さがクセになる「魚のラー油」など6種が揃います。これらの商品は博多駅やマリンワールド海の中道、天神岩田屋などで販売されています。

島唯一の店「福岡市漁協小呂島支所購買部」。自然に囲まれた景色が素晴らしく、ゆっくりとした時間が過ごせる小呂島には、宿泊施設も飲食店もなく、あるのはこのお店のみ。こちらでも「小呂島漁師のしまごはん」を購入できます。

ブリの美味しさをしゃぶしゃぶで
シンプルに味わう。

長浜市場直送の鮮度のよい魚介に出会える「博多 華吉(はなよし)」では、冬限定で冬場の脂の乗ったブリをサッと出汁にくぐらせていただく「寒ブリしゃぶしゃぶ」(写真は3人前)が楽しめます。お皿に盛られたブリの切り身の美しいこと!刺身でも食べられるほどの鮮度抜群の寒ブリは、出汁にくぐらせることで脂が適度に落ち、旨味がさらに引き立つのだとか。新鮮なブリだからこそ味わえる一品です。

国体道路沿い、三光橋交差点そばの「弥太郎うどん」の上にある海鮮居酒屋「博多 華吉(はなよし)」。長浜市場直送の鮮度の良い季節の魚介に加え、オーナーの出身地・鹿児島県屋久島やこの店を切り盛りする吉見健太さんの出身地・鹿児島県奄美大島の名物と名酒が味わえます。魚介の鮮度と質の良さは言わずもがなですが、特筆すべきはそのリーズナブルな価格で、なかでもオススメはコース料理。例えば、「前菜」「サラダ」「お刺身盛り合わせ」「ミルク豆富の揚げ出汁」「寒ぶりしゃぶしゃぶ」「霧島産黒豚のグリル」「海鮮土鍋ご飯」の全7品に、2時間の飲み放題付きコースが4,500円!と驚きの内容。たっぷりと博多の魚を堪能できます。

「博多 華吉(はなよし)」についてはこちら

※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。

情報

産地
小呂島・玄界島(西区)、志賀島(東区)
5月6月7月8月9月10月11月12月
うまかもんアワード/アワード受賞の認定店をご紹介!
うまかもん直売所/いつでも新鮮な「うまかもん」が手に入る!
上に戻る