ふくおかさん家のうまかもん

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うまかもん

スズキ

和でも洋でも主役になれる「スズキ」は万能選手

海岸や河口付近で獲れるとあって、釣り愛好家たちにも人気の「スズキ」。大きなものになると体長1mほどに成長し、そのクラスも博多湾で水揚げされています。「スズキは淡水でも海水でも生活できるので、餌を求めて河口付近までのぼっていくんですよ。実は博多湾は非常に栄養豊富な海。志賀島があることで湾内が穏やかに保たれ、そこに那珂川、室見川、樋井川、多々良川、御笠川など多くの河川から豊かな栄養が流れ込んでいる。同じ魚種でも、博多湾で獲れたものと、沖の魚では脂ののり方が違います。栄養たっぷりの海を求めて、魚たちが産卵しに来るんです」と福岡市漁協姪浜支所「源福丸」の西永圭吾さん。

スズキは6月から10月ごろに旬を迎える夏の魚。血合いがほとんどない白身で、柔らかくあっさりとした味わいが特徴です。「スズキは水で “すすい”だように身が白いことから名付けられたという説もあるそうです。そんな真っ白な身の美しさを刺身で味わうのもいいのですが、個人的には脂がのった身をしゃぶしゃぶで食べるのもオススメです。その際はぜひ皮つきの薄造りで!皮のコリコリとした食感が楽しめます」。また、スズキはカルパッチョやアクアパッツァなどのイタリアンでもよく使われる食材。フレンチではムニエルとしてお馴染みです。和食店でも、塩焼きや煮付け、フライなど、多彩なメニューになって登場するなど、スズキは使いやすい食材として重宝されています

「鮮度抜群のスズキは直接取引をしている飲食店さんからも好評です」と西永さん。スズキは出世魚で、小さい方から「セイゴ」「フッコ」「スズキ」と呼ばれています。乱獲を避けるため、西永さんは刺し網漁の網の目を大きくし、小さな魚が逃げられるようにしているとか。

「うちは代々漁師をやっていますが、昔と今では海の状態がまったく違う。年々漁獲高も魚種も減っています。海藻も減って磯も焼けている。これからも長く博多湾の美味しい魚を届けられるよう、海の保全もしっかりと行なっていかなければいけないと思っています」。
ちなみに姪浜支所では、毎週日曜日早朝5時30分から朝市も開催。毎週30分程度で売り切れてしまうほど人気です。特にゴールデンウイークごろからはスズキにタイ、カワハギなど、多彩な魚種も登場。美味しい魚を求めて、早起きする日曜日も良さそうです。

店主が自ら釣った博多湾のスズキをイタリアンで!

博多湾で獲れた新鮮なスズキを味わえると聞きつけて訪ねたのは、薬院にあるイタリアン「TRATTORIA CARIMERO(トラットリア カリメロ)」。地産地消をテーマに、福岡産の食材を多用した“メイドイン福岡のイタリアン”を気軽に味わえるトラットリアです。

店主の永渕敏之さんは大の釣り好き!「スズキは3月から11月ごろまで出していますが、自分で釣って、血抜き、神経締めをしたものや、福岡産のいいものだけを使っています。博多湾のスズキは脂ものって味わい深い。ソースと合わせやすいですね」。

今回作ってもらったのは、鮮度抜群でお刺身にしても美味しいスズキを使った「能古島産スズキのプッタネスカビアンコ」。スズキの身がゴロリと入り、その繊細な味わいをガーリック風味のソースが包み込みます。たっぷりのネギがアクセントになったピリ辛のパスタは、白ワインとも相性抜群!

魚のほか、福岡のジビエを味わえるのもこの店の醍醐味。加工品なども積極的に開発しています。「目指しているのは毎日食べても飽きない料理。だからこそ素材にこだわり、化学調味料などを使用しない身体に優しい料理を心がけています」。定評のあるパスタランチは、前菜・パン・ドリンクもついて1200円!夜も格別のアラカルトを楽しめます。

TRATTORIA CARIMERO(トラットリア カリメロ)についてはこちら

※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。

情報

産地
姪浜・玄界島・能古(西区)、弘(東区)
3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
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