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玄界灘で獲れた「エビ」は甘くてプリプリ!

博多湾はエビの産地として知られているのをご存知ですか?
博多湾の内側の砂泥地には「クルマエビ」「ヨシエビ」「マエビ」「コエビ」など数種のエビが生息していて、福岡市漁協伊崎支所では4~12月にエビ漁がおこなわれています。

高級食材として知られる「クルマエビ」の旬は5~9月。玄界灘は全国でも有数の天然クルマエビの産地ですが、主に料理屋さんなどで使われているので、スーパーなどではほとんど出回らない希少品だそうです。

一番ポピュラーなのが「ヨシエビ」や「スエビ」と呼ばれるエビです。旬は8~12月で、成長すると18㎝ぐらいの大きさになります。見た目は地味ですが、身がプリッとしていて美味しさは「クルマエビ」に負けないほど。

刺身や天ぷら、塩焼き、煮付けなど、シンプルに味わうのがおすすめですが、有頭の新鮮なエビはとてもいい出汁がでるのでシーフードカレーにすると格別。エビのみそが入るとグッと風味がよくなります。

よくおせちなどに使われる、火を通すと真っ赤に色づくエビは「マエビ」です。足が赤いので「アシアカエビ」といわれ、赤褐色に薄いシマ模様があり、大きいもので25㎝ほどになります。熱を通しても硬くなりすぎないのが特徴で、とても甘みが強く、クルマエビの代用にされることも。

こちらもしゃぶしゃぶやエビフライや天ぷらがオススメだそうです。
獲れる時期が限られているので、お正月前に活きエビを買っておき、容器にエビを入れひたひたの水を張って冷凍しておくと保存がきくそうです。こちらもなかなか市場に出回らない希少品です。

そして、博多のエビ天うどんに欠かせないのが「コエビ」。旬は4~6月と10~12月で、志賀島や姪浜、伊崎の漁港に揚がります。そのまま、素揚げやかき揚げがおすすめです。

ご両親におじい様、おばあ様と、親子3代現役の漁師という森譲司さん。エビは底びき網の一種である「エビ漕ぎ」、「さし網」や「素潜り」などの漁法で獲られています。

「博多湾内はミネラルが豊富でプランクトンが多いんです。エビも豊富なプランクトンを食べて育つので、味が濃く、身がプリプリしています。ほかにもプランクトンを食べに小魚が集まり、さらにその小魚を食べる魚が入ってきます。エサが豊富にあるのでいい魚が集まるんです。よく「博多湾の魚って美味しいの?」と聞かれますが、何も言わずにほかの海のものと食べ比べてもらうと、博多湾の方が美味しいと言われることが多いですね。海の栄養をたっぷり吸収して、美味しく育つのでしょうね」と森さん。
稚魚の放流や湾内清掃など、海を守る活動も積極的に行い、博多湾で美味しい魚が獲れるようにと日々活動されています。

また、伊崎漁港では魚に親しんでもらおうと「伊崎のおさかな夕市」(毎週土曜14時55分~)を開催。エビやカニ、シャコやアナゴ、タコなど、旬の魚介類が並びます。人気なので14時30分ぐらいに到着してお目当ての魚の列に並ぶのをおすすめします。

博多湾の新鮮なエビの旨みが溶け出した一皿

玄界灘の海の幸や九州の野菜をシンプルに仕上げた季節ごとのイタリア料理をオススメのワインとともに楽しませてくれる「OSTERIA KAI」。こちらで博多湾の「マエビ」を使った一皿「マエビのミネストラ」をいただきました。ミネストラスープの上に存在感のあるマエビがド~ンと2尾。ミネストラとは、野菜が入ったスープのことで、よく耳にするミネストローネはさらに具がたくさん入ったものだとか。こちらのミネストラは「博多ヨーロッパ野菜研究会」のオレンジカリフラワーや玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、セロリなどが入って、それぞれの野菜の味と香りが調和しています。そして、そこにアクセントを加えるのがエビの頭や殻などから取った濃厚な出汁。もちろん、マエビそのものもプリプリ食感で甘みがあり、エビの旨みをたっぷりと感じる一皿です。

テーブル6席、カウンター4席でゆったりと食事が楽しめる落ち着いた雰囲気の「OSTERIA KAI」。薬院の一角にある隠れ家的なレストランで、今年35年目を迎える古くからの常連さんも多い老舗です。やはり特等席はシェフの手元が眺められるカウンター席。シェフはシニアソムリエの資格も持っているので、料理に合うおすすめワインを気軽に訪ねてみましょう。メニューはおまかせコースのみ(要予約)。アミューズ、前菜、魚、パスタ2種、メイン、ドルチェと、季節の食材を余すところなく味わわせてくれます。

OSTERIA KAIについてはこちら

※この記事は公開時点の情報ですので、その後変更になっている場合があります。

情報

産地
玄界島・姪浜(西区)、志賀島(東区)、伊崎(中央区)
5月6月7月8月9月10月11月12月
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